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続く - 03 -
コヤママサシ


5月22日

あるラジオ番組を聞いていて「個人の方」のお手伝いができる事を知った。

震災被災者へピンポイントの物資支援【アゲマス】 http://agemasu.jp/

4月25日。当然のように楽器も泥まみれで道の横や田んぼに埋まっていた。
その度、津波や原発とは違う悔しい思いを感じた。
高校の頃からギターを弾き、楽器には特別の思いがある。


義援金の遅延や支援物資提供先の見えないもどかしさの中で、
小島慶子さんのラジオで知ったサイト【アゲマス】
阪神大震災の時、田中康夫氏が食料を配る途中から口紅を配り女性がとても喜んだ、
と、いうことを知った時の感じと、サイトの物資の流れを見て自分なりに納得した。

 「日常」。

大型支援の束では、「個々の日常」は当たり前だが隙間からもれてしまう。

 今、シャンプーがほしい。両親のために扇風機が欲しい。 事業再開の為の関数電卓。
 ハンドタオル、ハンカチで子供の好きなキャラクターはワンピースです。
 チャッカマン、洗濯洗剤、洗い流さないトリートメント...名前のある個人のお願い。

「被災者からの物資要望一覧」に、家族への思い「日常」が細かく風景も想像できた。
この先、長きにわたり、この「個」を思いながら進めないと続かないと自分は感じた。
 外側にいるからできる事。「束」ではなく「ひとり、ふたり」「ひとつの家族」。

20代に手に入れたギターを登録。友達からも1台ギターが届く。

 1週間後、問い合わせが来た。
  21歳の「彼」。3月11日の前日、沿岸部の友人宅で歌っていた。
 「明日もやろうぜ」と彼の家にギターを置いてきた...。

そして、不特定多数ではなく「彼」に届けた。
5月22日。偶然にも若林区に向かう時に降りたインターと同じ場所だ。



震災被災者へピンポイントの物資支援【アゲマス】

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